機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness-【劇場版】 [DVD]



機動戦艦ナデシコ-The prince of darkness-【劇場版】 [DVD]
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1996年に放送されたTVアニメシリーズのその後を描く、1998年公開の劇場用長編作品。スペースコロニーが何者かに襲われ、ホシノ・ルリを艦長に迎えたナデシコBが調査に乗り出す。「火星の後継者」を名乗り、新たなる秩序を標榜する相手にルリたちナデシコ一行はいかにして立ち向かうのか。
TVシリーズに登場しその後それぞれの生活に戻っていた、ファンには嬉しい「懐かしのオールスター勢ぞろい」の過程が楽しめるのはもちろんのこと、「機動戦艦ナデシコ」の大きな特徴のひとつであるおたく文化への自己言及的ギャグ、そしてそれを元にしながらも単なるセルフパロディに終わらない作り込まれたSF設定の数々が、劇場版ならではのスケールで堪能できる。(田中 元)



「同窓会」をどう受け取るか

機動戦艦ナデシコの劇場版。
コミカルなアニメ版とは一転し、シリアスな雰囲気である。私はこちらの方が好みだが、人によっては受け付けないかもしれない。
画や音楽のクオリティは文句なし。また、ナデシコ、ブラックサレナ、夜天光、エステバリス等メカのデザインも秀逸である。ストーリーが少々急な印象を受けるものの、基本的には良作。

個人的には(尺が限られている以上しかたないのかもしれないが)エステバリスの戦闘シーンがもう少し欲しかった。また、せっかく集まったのだからサブキャラ達にももっと活躍して欲しい。
ルリが前に進むために彼らの存在が必要だったというのは分かるが、あれではハーリーの言うように今のナデシコだけでなんとかなったように感じる。
「同窓会」というのがなんだか悪い意味に響いてしまう。もっとも、戦闘よりもコメディの方でサブキャラ達を活躍させることが、ナデシコらしいともいえるが。
こういった点も含め、最後のベタで分かりやすい決着等、多くのことが「ナデシコらしさ」で許せてしまうのが不思議である。

アニメ版では「普通の少年」の立場から戦争を見つめるレンズの役割こそ果たしたが、成長したのかは甚だ疑問だったアキト。彼はこの大きな変化を受け、これからどう進んでいくのか。
そつなくまとまった同窓会映画

シリアスとギャグが程よいバランスで両立し、単純なSFアニメとして素直に楽しむ事が出来る作品に仕上がっている。
作中で台詞にあるように、基本的には同窓会映画であり、実はそれ以上でもそれ以下でもないというのが率直な感想。

各種爆発の描写や、背景美術の誠実な仕事が画の良さを物語る。
デジタルに手慣れていない時代の作品なので、動きの速い場面では、ロボットが紙芝居的に動くように見えてしまうのは、ご愛嬌か。

音は、服部隆之氏のBGMが心地好い。大音量再生ではSE、台詞とのバランスも良好で、大画面に負けない音が鳴り響いてくれる。
反面、小音量では台詞に音量を合わせると戦闘シーンの音がバカでかくなり、戦闘シーンに音量を合わせると静かなシーンの台詞が聞き取り難かったりする。
劇場版という事もあり、ある程度の音量で再生する事を前提に、音響設計されていると思われる。
SFなのに昭和的

 この作品は練りこまれたSF設定や、きれいに動くメカアクションが魅力的な作品です。しかしそれだけではありません。 

 この劇場版のパンフレットに『昭和ノ ソラハ アオイソラ』『昭和ノ ナツハ アツイナツ』(製作 大月俊倫氏のコラムから)と言うキーワードが出てきます。
 
 この作品は西暦2201年と気の遠くなるような未来の出来事を描いており、それならではのメカや日用品など、SF作品を盛り上げる設定が数多く出てきます。しかしそれと並行して、銭湯あがりのフルーツ牛乳、居間の畳とちゃぶ台、風鈴(を映す宙に浮かぶディスプレイ)の下で食べるスイカ等、昭和を示せと言われたらこれを言うだろうというものがたくさん出てきます。

 未来的な道具や建物で囲まれた世界に、昭和の懐かしいものが共存している。不自然な様であり自然でもある。
 
 この映画は「変えていきたいもの」と「変えたくないもの(失いたくないもの)」をきれいに表した作品です。
 
 昭和の空は青かった。昭和の夏は暑かった。なんて言える世代では僕は無いのだけれど、その言葉がすごくしっくり来きます。誰しも「昔はよかったと」思い、「これは変えたい」と思う部分があると思います。この映画も、主人公のホシノ・ルリが変わってしまったものと変わっていないものを確認しながら、物語が進行していきます。
 この作品はその想いと、昭和という変わってしまったばかりの時代とをあわせることによって、懐かしさや未来への欲などを、上手く映像で表現したものだと思います。 
 
 その情緒的なところがこの作品の単なるSFとしてではない、もうひとつの魅力なのだと思います。
ホシノ・ルリの出世を見たければ…

この作品は1998年に劇場公開されたものである。それまでのTV版の続編ともなっていて、TV版に親しんだファンには違和感は少なかろう。
また、TV版では艦長がミスマル・ユリカになっているが、こちらの劇場版ではホシノ・ルリが艦長に昇格している。…というのもミスマル・ユリカがテンカワ・アキトと結婚して、その新婚旅行中に行方不明になったという設定になっているからだ。
しかし、かなりのファンで無ければ一度見ただけでは分かりづらいといえば分かりづらい。実際に愚生も当時一度映画館へ見に行ったのだが、知らないうちに終わったという感じで、後日劇場版のDVDが発売されてから改めて見てみてようやく理解出来た。
いつものレギュラーメンバーも性格等(年齢以外は)変わっていないが、ユリカとアキトの掛け合いを見たい人にはやや不満であろう。その代わりルリのファンには嬉しいかもしれない。
それから、TV版よりもラブコメ度は薄いが、ドラマ性を重視するのであれば、劇場版の方が良いだろう。
最後の最後で腑に落ちない

私はナデシコファンではありませんし、アニメ版を見たこともありません。
ナデシコのストーリー(アニメ、劇場版)はスパロボで、ある程度は知っている程度です。
機会があったので映画を見ることになりました。

ナデシコはパロディ要素の強い作品ですので、この作品中でもある程度の笑いはあって面白いです。
登場する機体やBGMもカッコイイと言えます。
そこは評価できる。

ただ、腑に落ちない部分がいくつかあります。
アニメ版に比べて、余りにもキャラ(特にアキト)の正確などが変わりすぎてること。
終盤、昔のナデシコメンバーがせっかく全員揃うのに彼らの見せ場が何も無いです。
北辰とアキトの戦闘は一番の見せ場なんでしょうが、その後の展開が余りにもお粗末過ぎます。
戦闘が終わってそのまま映画終わりです。ユリカを救出する過程のシーンが無しですよ。何も。
これはいくらなんでも納得できないですわ。

時間が1時間というのも残念ですね。
もっと時間を延ばして、アイディアも練って欲しかったです。



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